「これくらいできないと困るのはきみだよ」?

著者:勅使川原真衣

子どもを縛り、先生を縛る現在の学校のありよう、社会のありようを問う一冊。
能力至上主義に偏重する現在の考え方を4人の識者と共に議論する内容となっている。
少なく教員が書かれている内容については同意できる内容になっているかと思う。
しかし、同じ疑問を持った多くの人が自分の周りからそれを実行していこうとしてうまくいかず学習性無力感を感じているのもまた事実。
本書の描く世界の実現には個人が変わり、学校が変わり、社会が変わる必要がある。
本書にはそのゲリラ的考え方についても言及されているが、学校と社会の壁に阻まれてきた人間を奮い立たせるには弱いと感じた。
現状の学校や自分のやっていることに違和感を感じている人にとってはそれを言語化してくれる手助けする内容となっているので、そんな方にはお勧め。
学校で学ぶ子どもたちが自分の望む道に進めるような社会になるために多くの人が是非本書を手に取ってみてほしいです。

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