おすすめ度:★★★★★(ミステリ好きは必読!)
🏰 舞台は“硝子館”──財と情熱で築かれたミステリの聖地
ナノテク特許「トライデント」で巨万の富を得た神津島が、ミステリ愛を注ぎ込んで建てた円錐状の硝子の尖塔「硝子館」。
そこに集められたのは、刑事、ミステリ作家、霊能力者、自称名探偵、そして医者──いずれも一癖ある人物ばかり。
主人公・一条悠馬は神津島の主治医であり、彼の手によって神津島は命を落とす。
しかし、計画的な密室殺人の直後、雪崩によって館は外界から遮断され、クローズドサークルが完成。
そして、悠馬の知らぬ第二の殺人が発生する──。
🔍 古典×現代の融合──ミステリ史へのオマージュと新たな挑戦
本作は、いかにもな設定とキャラクターを逆手に取り、ミステリの王道を踏襲しながらも独自の真相へと導いてくれます。
歴代の名作へのオマージュが随所に散りばめられており、ミステリファンなら「この作品、読んだことある!」と懐かしみながら楽しめるはず。
謎解きの構造も巧妙で、古典的な手法と現代的なトリックが融合。
まさに「新時代の本格ミステリ」と呼ぶにふさわしい一冊です。
👥 こんな人におすすめ!
- ミステリ小説が好きな人(特に本格派)
- クローズドサークルや密室殺人にワクワクする人
- 過去の名作を読んできた人(オマージュにニヤリとできます)
- 初めてミステリに挑戦したい人(読みやすく疾走感あり)
📝 一言レビュー
面白さと知的興奮が同居する、まさに“読むミステリ博物館”。
1冊で物語のスリルとミステリ史の復習ができる、一冊二鳥の一押しミステリ

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