著者:日野瑛太郎
おすすめ度:★★★★★
たった三か月のトレーニングだけでボディービル大会の上位に入賞した人気アイドル大峰颯太。常識外れの筋肉の発達具合にSNSでドーピング疑惑が浮上する。そんな中週刊鶏鳴で潜入取材の企画が立ち上がる。担当として名前が挙がったのが、ポンコツ新人記者の松村健太郎。松村は大峰が立ち上げた「会いに行けるパーソナルジム」に入会し、大峰のドーピングの証拠を捜すことになる。
証拠を押さえるべく、トレーニングを続けながら様々な作戦を実行していく松村。話が進むごとにどんどんと話が大きくなっていう様子が大げさに言うとミッションインポッシブルのような雰囲気を感じた。「そんなあほな」というような内容ではあるが、作者の書きぶりが巧みなので、エンタメとして楽しめる内容となっている。読了後に江戸川乱歩賞受賞作であることを知ったが、多くの選考委員から好評を得たのもうなずける。エンタメ性の高い読みやすい本を求められている方にはおすすめの一冊。
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