『兇人邸の殺人』読書レビュー

あ行

著者:今村昌弘|おすすめ度:★★★★☆

🔪 ミステリー×サバイバルホラーの極限融合、第3作

舞台は廃墟となった遊園地。
殺人事件を“引き寄せる体質”を持つ神紅大学ミステリ愛好会の剣崎比留子と、
彼女の“ワトソン役”を務める葉村譲が、再び恐怖の渦中へと足を踏み入れる。

前作までで明かされた、人体改造を行う班目機関の闇。
その研究成果を狙うグループと手を組み、剣崎たちは廃墟遊園地へ潜入。
そこで彼らを待ち受けていたのは、肉体を強化された“兇人化”した首切り殺人鬼だった。

🏚️ 閉ざされた「兇人邸」で起こる二重の殺意

殺人鬼が潜む邸宅に閉じ込められ、次々と命を落としていく潜入者たち。
しかし、すべてが殺人鬼の仕業ではなかった——
潜入者の中に、もう一人の“殺人者”がいる。

剣崎と葉村は、殺人鬼から逃げながら、
潜入者の中に潜む犯人を見つけ出さなければならない。

この緊迫した状況の中で繰り広げられる推理劇は、
まさにミステリーとサバイバルホラーの融合。
バイオハザードのような世界観の中で、犯人を暴くスリルが味わえます。

⚠️ シリーズ読者には必読、未読者には注意

疾走感と恐怖、そして本格的な推理が同居する新感覚ミステリー。
ただし、全2作を読んでいないと物語の背景や人物関係が把握しづらく、
本作の真価を十分に味わえないかもしれません。

シリーズ既読者には間違いなく“読むべき一冊”。
未読の方は、ぜひ第1作『屍人荘の殺人』から順に読了してから本書に挑んでみてください。
極限状況での推理劇が、あなたの心を震わせるはずです。

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