爆弾

著者:呉勝浩
東京に仕掛けられた爆弾をめぐるスリリングな心理戦に読む手が止まらない。
傷害事件で捕まり取り調べをうけるスズキタゴサクを名乗る男。
平凡な酔っ払いの取り調べと侮っていたら、都内で起こった爆弾事件を予言した瞬間に展開が一変。取調室が爆弾のありかをスズキタゴサクから聞き出す心理戦のやり取りの場と化す。
不満を塗り固めて出来上がったかのようなスズキタゴサク。そんな男の闇の深さが知りたくて、物語を読み進めたが、底なしで闇の底を見ることができなかった。
ほとんど取調室のやり取りだけなのにものすごいスピード感を感じて、あっという間に読了してしまった。
あまりの闇に読後の恐怖があるが、そんな居心地の悪さもこの本の良さだと感じた。
刺激のある本が読みたい方にはおすすめの本。

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