『サピエンス全史 下』読書レビュー

教養

著者:ユヴァル・ノア・ハラリ|おすすめ度:★★★★★

🌐 サピエンスの歴史集大成、そして未来への問い

狩猟採集から農業革命、そして貨幣の発明によって大集団を形成してきたサピエンス。下巻では、時代が中近世へと移り、科学革命が物語の中心に据えられる。

神にすべてを委ねていた時代から、自らの無知を認めることで科学が始まった。
その科学を推し進めたのは、帝国主義と資本主義。大航海時代にヨーロッパが世界を侵略できたのは、資本主義という“エンジン”を持っていたからだ。

🧬 科学と資本主義が導く未来

帝国主義が終焉を迎えても、科学は資本主義を支えに進展し続ける。
DNAの改変、AI、ロボティクス、脳科学の融合——かつて神にしか許されなかった「生命の設計」に、サピエンスは手を伸ばし始めている。

そしていずれ訪れるかもしれないシンギュラリティ(特異点)。
そのとき、これまでの倫理や価値観は通用しなくなるかもしれない。

❓「私たちは何を望みたいのか」

未来はまだサピエンスの手の中にある。
だからこそ、私たちはこの問いに向き合わなければならない——「私たちは何を望みたいのか」。

この問いは、過去を知るだけではなく、未来を選び取るための鍵となる。

📌 まとめ

  • 歴史をなぞるだけでなく、価値観を揺さぶる一冊
  • 科学・資本主義・倫理の交差点に立つサピエンスの物語
  • VUCA時代を生き抜くための思考のヒントが詰まっている

本書は、過去の集大成であると同時に、未来への羅針盤でもある。
「私たちは何を望みたいのか」——この問いに、ぜひ一緒に挑んでみませんか。

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