著者:中山七里
悪辣弁護士御子柴シリーズ第5弾。
3作目では、2人目の父、4作目では、実の母親と身内を弁護してきた御子柴。
本作では、謎の多かった事務員の日下部洋子が殺人の容疑で逮捕される。
逮捕された洋子は元人殺しの御子柴を信用し、一も二もなく弁護士に選任する。
弁護のための情報を集めていく中で次々と明らかになる洋子の素性。
仕事のできる洋子がわざわざ御子柴の事務所に居続けるのはなぜなのか?
どうして洋子はそこまで御子柴を信じているのか?
シリーズ通しての謎が解けてとてもすっきりする。
シリーズを読んでいる人には必読の一冊。
弁護を請け負うたびに変化していく御子柴に、どこが悪辣やねんとつっこみを入れたくなるが、そこも御子柴の魅力。
罪を犯した人間を巧みに描く中山さんの世界に今回もどっぷりとつからせていただきました。
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