悪徳の輪舞曲

著者：中山七里

悪辣弁護士御子柴シリーズ第４弾。
殺人を犯した後一度も連絡を取っていなかった妹が依頼人として現れ、夫殺しの容疑で逮捕された母親を弁護することになる。
依頼人が変わるたびに違う顔を見せ人間的に成長していく姿も本作の見どころ。
母親の弁護により、心が大きく揺さぶられる御子柴。家族と向き合い動揺する中で母親をどのように弁護していくのか。
事件の真相を母親の秘密が覆い隠す。二つの謎の行きつく先が気になり、最後は一気読みしてしまった。
御子柴の視点と家族の視点が交差して見えてくる真実。
真実を知った御子柴の今後も楽しみ。続編からも目が離せない。