著者:織田剛
おすすめ度:★★★★☆
読みやすさ:★★★★★
『脳のゴミは「息」で捨てなさい』|内容
スマホを見るたびに、日々たくさんの情報が頭に入ってくる。
その情報量に圧迫されるように、寝ても取れない疲労感を感じることはないでしょうか。
本書では、こうした現代人の情報過多や疲労感を「脳に溜まるゴミ」というイメージで捉え、呼吸を見直すことで心身を整える方法が紹介されています。
その方法は驚くほどシンプル。
朝1分、夜1分。
毎日の「息」を見直すだけです。
『脳のゴミは「息」で捨てなさい』|感想
私たちはスマホを覗き込んでいるとき、無意識に呼吸が浅くなったり、息を止めたりすることがあります。
本書では、こうした状態をライオンと対峙しているような「闘争・逃走反応」と結びつけて説明しています。
そして、これからAIがさらに普及すれば、私たちが向き合う情報量はますます増えていく。
今まで戦ってきたライオンが一頭だったとすれば、そこにもう一頭、しかもさらに大きなライオンが加わる。
そんな時代に、神経の疲労から自分を守るための方法として本書が提案するのが「息」です。
神経を落ち着かせる方法として、よく「深呼吸」が挙げられます。
しかし、本書で紹介されている方法は、単純な深呼吸とは少し違います。
「吸って、吐く」という呼吸の間に〇〇を行い、それを朝1分、夜1分続ける。
たったそれだけです。
正直、最初に読んだときは、
「それだけで何かが変わるはずないでしょ」
と思いました。
心がしんどくなるたび、疲労感が増すたびに、いろいろな本に答えを求めてきました。
瞑想、ストレッチ、心理学など、いろいろな方法を試してきましたが、なかなか思うようにはいきません。
そんな私にとって、朝1分、夜1分という方法は、あまりにも簡単でした。
だからこそ、半信半疑だったのです。
ところが本書では、その1分の呼吸をまずは一週間続けてみることを繰り返し勧めています。
しかも、途中でできない日があってもいい。
失敗しても自分を責めず、また続ければいい。
その考え方が、個人的にはとても印象に残りました。
そこで、私もまず1カ月試してみることにしました。
子どもの夜泣きなどで途中で中断してしまう日もありましたが、とにかく「1分だけやる」ことを続けました。
すると、その変化に自分自身でも驚きました。
不安が頭をよぎることは今でもありますし、疲労感が完全になくなったわけでもありません。
それでも、以前よりも確実に疲労感が軽くなっている感覚があります。
そして、もう一つ大きな変化がありました。
これまでは、朝起きるとすぐにスマホを触り、寝る前にもスマホを触るのが当たり前になっていました。
ところが「呼吸」の習慣を続けるようになってから、寝る前と起きた瞬間にスマホへ手を伸ばすことがなくなりました。
呼吸をする時間が、スマホを見る時間の代わりになったのです。
これには自分でも驚きました。
たった1分の習慣が、単に「呼吸をする」ということだけではなく、スマホとの付き合い方まで変えてくれたからです。
「呼吸」の習慣は今も続けています。
これからも無理なく続けていけそうです。
本書を読んで、疲労をなくすために新しいことをたくさん始めるのではなく、今すでに毎日行っている「呼吸」を少し意識するだけでもいいのかもしれないと思えるようになりました。
『脳のゴミは「息」で捨てなさい』|まとめ
『脳のゴミは「息」で捨てなさい』は、スマホやAIなどによる情報疲れを感じている人に、一度読んでみてほしい一冊です。
本書で紹介されている方法は、朝1分、夜1分の「呼吸」。
私自身は1カ月続けてみることで、以前よりも疲労感が軽くなった感覚があり、さらに朝と夜にスマホを見る習慣も変わりました。
もちろん、感じ方には個人差があると思います。
それでも、1日たった2分なら、試してみる価値はあるのではないでしょうか。
歯磨きのように、毎日の生活に小さな習慣として取り入れてみる。
そんなところから、脳の疲労と向き合ってみるのも面白いと思います。

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